お知らせ

2008.07.29 静岡新聞に記事掲載されました

静岡新聞に当院の小菅栄子らが開発中の「歯のエックス線写真による身元確認システム」についての記事が掲載されました。


災害時身元確認、
歯のX線写真で実用化に連携

静岡新聞(2008.07.21)

県歯科医師会と県は、大規模災害時に犠牲者の身元確認を飛躍的に迅速化する「歯のエックス線写真による身元確認システム」の実用化に向け、協力に乗り出した。23年前の日航ジャンボ機墜落事故を教訓に群馬県警察医の歯科医師小菅栄子さん(36)らが世界で初めて開発し、国内外の注目を浴びているシステム。小菅さんは「大規模災害対策に熱心な静岡県の皆さんと一緒に実用化を成功させたい」と意気込んでいる。

  精度の一層の向上やデジタル写真を画像処理することによる法的な証拠能力の問題などが残っているが、県歯科医師会の竹下朝也専務理事(60)は「生前の写真があればスイッチ1つ、1秒で身元確認ができる画期的なシステムになる。実用化を目指して全面的に協力したい」と期待を寄せる。

  520人が犠牲となった日航ジャンボ機墜落事故では顔や指紋による身元確認が難しく、歯のエックス線写真を使う方法が有効だったが、自動化されたシステムがなかったために膨大な労力と時間がかかった。

  小菅さんは同じ歯科医の父親が身元確認に携わったことから毎年8月12日に御巣鷹山の慰霊登山を続け、遺族とも交流がある。1日でも早く、確実に身元確認をしてあげたい―。そんな思いを胸に、大規模災害時に役立つシステムの開発に使命感を燃やしてきた。

  東北大大学院や神奈川歯科大との共同研究を進め、今まで手作業だった生前・死後のエックス線写真の比較を特殊な画像処理技術で自動化することに成功。昨年11月には米国で学会発表した。実用化に向けた連携相手として東海地震など大規模災害に関心が高い本県に白羽の矢が立った。

  県歯科医師会は今月5日に会員を対象に勉強会を開催。防災局など県も近く開発者から説明を聞き、システムへの理解を深める。小林佐登志県防災局長は「大規模災害時に犠牲者を早く家族の元に返してあげることは非常に重要なこと。システムをよく理解した上で協力体制などについて検討していきたい」と話している。

  歯のエックス線写真による身元確認システム 生前・死後の歯のエックス線写真を自動比較し、手作業で照合する候補を3―5%まで瞬時に絞り込むシステム。時間や歯科医の負担を大幅に削減する。実験によると、60人分の身元確認では3600回分の照合作業が180回程度で済んだ。同じ人間でも光線の角度によって影の形が微妙に変わるように、同1人物のエックス線写真も単純には一致しないため、今までコンピューターでの自動処理は難しかった。東北大大学院の青木孝文教授の画像処理技術でエックス線写真のひずみを補正し、類似度を比べることが可能になった。

記事は静岡新聞ウェブサイトでご覧いただけます。
http://www.shizushin.com/news/feature/jishin/news/20080721000000000020.htm

ページの先頭へ戻る